ポシェットを作る(8)

内ポケットを作ります。
型紙通り切り出したところです。右側はスマホを入れるための立体的なポケットになります。
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必要なすきをほどこしたり折り曲げやすいように溝を掘ったりします。
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縫い線を入れたり切れ込みを入れたり。
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口元はヘリ返し(1センチほど折り返す)、オレンジの糸で縫います。
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内ポケットをオレンジの糸にしたのは理由があります。
本体やストラップなどは焦げ茶色の糸で縫うのですが、依頼主様の希望で元々はこのオレンジの糸を使う予定でした。
しかし試作を繰り返すうちにフラップの革をオレンジ→焦茶に変更したのに合わせ糸もオレンジ→焦茶に変更になりました。
それでもキャメルカラー×オレンジの組み合わせが少し名残惜しそうな様子の依頼主様をみて、それなら内装に使ったら喜ばれるのではないかと思い採用したのです。
そもそもこのポケットは豚ヌメで作る予定だったのですが、豚ヌメは厚み0.5ミリのものしか在庫がなく、芯材を上手く使わないと立体的なポケットが作れず、実はだいぶ悩んでいたところでした。実際そのために芯材を買ってみたりもしました。
表と同じ革を使うという発想がなかったのです。
そこへきてこの表用の革とオレンジの糸を上手く使える内ポケットに思い至り、表用の革は厚みもあり芯材いらずですしまさに一石二鳥でした。試作してみてこれは行けそうだとなった時は目の前がパッと明るくなったような気がしました。とは言ってもご本人に気に入ってもらえなければただの自己満足で終わってしまうものですが。
鞄をガバっと開けた時に生成りの内装にキャメルの革とオレンジの糸が映え、パッと目に入ると楽しいなあと個人的には思います。
(9)に続きます。

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