今回ランドセルを作るに当たりいくつか決め事をした。
1.使用する革は国産の原皮、日本のタンナー、タンニンなめしのもの
2.同じく金具も国産のもの
3.修理のしやすい作り
4.補強するところはしっかりする。わからないところは半端にしたりせず経過を観察する。6ヵ年の壮大なモニター計画
1、2については日本のものづくりを応援したい、なんていう建前もあるが身内向けの品で割りと好き勝手に作れるので何か統一感を持たせないとチグハグしたものになるかな、と。
3については言わずもがな、初めて作るのでどこも壊れる前提で。
4が実は今回の一番大きな目的。「子どもが」「六年間」「週五で」「雨の日も雪の日も」使うという条件は革鞄にとってかなり過酷な部類となる。
六年間耐えきれれば大人用としても通常使用において問題なしと言えるし、どこがどの時点で壊れるかというのももちろん大事なデータとなる。
傷つきやすい革だったのでおっかなびっくり作ったが出来上がったからにはもうガシガシ使ってもらおう。
さて最初から振り返る。
まずは革探しから。
1の条件に加え、3の条件を満たすために裏地無しで作れる厚み(3mm程度)のあるものが欲しい。
たくさんの革を直接見て買えるようなところには残念ながら住んでいないのでネットで探すことになる。
原皮の産地を明記しているところは意外と少ない。問い合わせれば答えてもらえるとは思うがなかなか絞り込めずにいたところ今回の革を見つけた。
それが以前の記事でも載せたこれ。ある程度厚みがあるところも希望通り。
「アルト」という革。アンティーク調のムラ染めでオイル多め、軽く蝋引きしてある(っぽい)。すごくプルアップする。
経年変化の大きそうな革である。
サンプルを取り寄せこの革に決定。分割すきをお願いし注文する。
金具は真鍮無垢をそろえた。一部めっき有り。
子供らしくは全くないがそこは割り切って親の好みを押し付ける。むふ。
これだけで一万円くらいかかっているという。おそろ真鍮。
(2)につづく。
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