このシリーズも大詰め。
口元を縫い合わせて完成。
個人的にはこの部分の縫い目が一番目立つと思うので表も裏も極力キレイに仕上げたい。
第④回で気付いた「突き目用のガイドとして裏側にも菱目を打とう!」をここで実行する。
外側になる方は銀面から、内側になる方は床面から菱目を打つ。
写真じゃよくわからんですね。
表側から菱錐を入れ、裏側の菱目から錐の先端が少しだけ顔を出すまで刺し、縫っていく。
表側のほうが幅広になってしまったのでだいたいこういう角度で刺すことになった。
━━━━━━ ここで少し考察 ━━━━━━
他の方々がどうやっているのかわからないけど私は表裏同じ幅・かつ真っ直ぐに貼り付けることがなかなか出来ず、従って貼り付けてから菱目を打つというのは選択できない。ここでは胴と持ち手を縫い合わせた時のように全部のパーツにあらかじめ菱目を打つという事もできないのでこういうやり方になった。当然すごく手間と時間のかかるやり方だ。
今回この部分は長さにして60cm強、糸の長さは二尋弱だったけど縫うのに三時間ほどかかった。
このやり方が正しいのかどうかはわからない。ただ、裏も表もそれなりにキレイに仕上がった。
若干の反省点があるけどそれは後述。
そして何よりこの工程……めっちゃ楽しかった!!
どれくらい楽しかったかというと興奮して一月の暖房なしの部屋で汗がにじんでくるくらい。
自分変態やないかとおもた。
右から刺した菱錐の先端が裏側の革を内側からククッと押し出したところで微調整してガイドの穴に導く。
穴から控えめにスッと顔を出した錐を今度は優しく押し返すように針を刺す。
その針を右手で受け取り、その手に持っていた針を今通した穴に刺す。
ツーーッっと引く。
糸と革がこすれる感触。
ツツツーーーッ。
キュッ。
おああああんっ!
変態やないか。
━━━━━━ 考察終わり ━━━━━━
まあ真面目な話、糸が革の中を通って行く感覚ってのは気持ちがいい。ちょっと釣りで魚が掛かった時に似てる気がする。
ほんで何種類か使った糸の中では今のところ橋印のラミー糸が一番感触がよい。
糸のレビューもいつかやりたいもんです。
話を戻してトートバッグです。完成です。
なんだ縫い目ガタガタじゃないかという感じだけど反省は次回にまとめて。
次回最終回です。
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