手縫いトートバッグを作る⑦(最終回)

大きなミスはなかったものの反省すべき点はいっぱいあった。最後に反省点、気づいた点、良かった点を記録しておく。
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まずは反省点
1 床処理に使ったふのりが濃すぎたor量が多すぎた。
2 ボンドで接着する際革の伸びを予測できなかった。
3 玉ぶち仕様にしたのに縫い目が見えた(写真)
4 試作後に依頼主に大きさの確認をしなかった。
5 口元の縫い合わせの際、裏側を意識する余り表側の縫い目が汚くなった。
6 菱錐で指をザクザク刺していたのに気付かなかった。
1 床処理に使ったふのりが濃すぎたor量が多すぎた。について。
これによってコシのなかった革がかなり固くなった。見方によってはカタメール(どんなものか知らないけど)代わりに使えるってことになるが今回は柔らかい革を使って折り畳めるようなもの、というリクエストだったので失敗。そもそも玉ぶちが結構補強になるので折りたたみに玉ぶち仕様は向かないかも。
2 ボンドで接着する際革の伸びを予測できなかった。について
製作工程でも書いたが、要所要所、例えばセンター、上下端、コーナーなどを先に貼り付けてから残りを貼るようにすると少なくとも貼りながらの伸びによるズレは防げる。今回はこの伸びが一番問題だったように思う。
3 玉ぶち仕様にしたのに縫い目が見えた。について
これはもう玉ぶちの扱いに慣れるしかない。どの程度中に引き込むのか、など。
4 試作後に依頼主に大きさの確認をしなかった。について
これが今回の最も大きな失敗。
デザインを秘密にして驚かせたいというワガママが結局箸にも棒にもかからない大きさに仕上がるという最悪の事態を招いた。なんせメインで使っているバッグより大きい。試作はとにかく大きさを確認してもらわないといけないのだけど試したいことが色々あって見せることをしなかった。
次は綿密に打ち合わせて作ります、はい。
5 口元の縫い合わせの際、裏側を意識する余り表側の縫い目が汚くなった。
これは表は菱目を打った通りの縫い目にしかならないだろう、という先入観から縫う際に裏側ばかり見ていたことにが原因。
実際には表から刺した菱錐を裏のガイドとなる菱目に通すためにグリグリしたときに菱目が広がっていたと思われる。これも菱錐の扱いにもっと慣れることで多少は改善される。ハズ。
6 菱錐で指をザクザク刺していたのに気付かなかった。について
血が出るほど刺したわけではなく、あとで触っても痛くないくらいの薄皮一枚をスパスパ切ってた。
包丁研ぐのはど下手だけど菱錐研ぐのは上手くいってたみたい。

良かった点
1 出来上がってみたらデザインが思ったよりずっと良かった。
2 大きな歪みや縫い目の乱れがなくキレイに仕上がった。
3 菱錐の扱いに慣れてきた。
4 手前から奥に縫えるようになった。
自画自賛なので解説はしない。
今後観察すべき点
・型くずれしないか。
・持ち手や口元の伸びはどうか。
・芯なしの玉ぶちの耐久性はどうか。
総評
満足行く部分と行かない部分がある仕上がりとなった。
でも良かった点、悪かった点含め製作中はとても充実した時間だった。
ヌメ革に目が行きがちな革の手縫いだが、クロムなめしの内縫いの良さもよくわかった。
次は裏地や内袋にも挑戦かな。その前に作りたいものが山ほどあるのでどんどん手を動かさねば。
それでは。

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