以前使ったみやこ染料は発色はいいんだけど糸の中まで染まらず不満だったので新しい染料を探していた。
手に入りやすく簡単に染められる染料は…ふむふむシリアス染料というのを使っている人が何人かいるようだ…リアック染料というのもあるな…
ふむふむ…麻を染める染料は他にも色々あるな…
…
……
違いがわからん!
ということで田中直染料店に行ってシリアス染料とリアック染料を見ながらウンウン唸ってたら、ちょうど社長(らしき人)が声をかけてくれたので色々質問してみた。
曰く
・糸は布と違い撚りがかかっていて絞ったまま染めているような状態で中まで染まりにくい
・ので絞る→染液に浸すを繰り返す必要がある
・そこへいくとシリアス染料は加熱しながら染めるので耐熱グローブが必要
・リアック染料は常温で絞る→浸すを繰り返しながら染める
・のでリアック染料の方が糸の中まで染めるのにはいいんじゃないか
ということだった。
さらに事前にウェブから質問して答えてもらっていたのが
・日光堅牢度はリアック染料が断然高い
・洗濯にはやや弱い(これは革製品に使う限りあんまり関係ないはず)
・摩擦に対する強さは同じくらい
ということなのでリアック染料でファイナルアンサー。
10色セットをいきなり買ったのでした。
すでに何色か染めてみて発色はいいしちゃんと中までバッチリ染まるのでうちではリアック染料を使うことに。
んで今回は黄色が欲しかったのでその模様をご紹介。
使うのは水と染料と助剤二つだけ。助剤が少ないのもリアック染料を選んだポイントだった。
染料はエローR。
例によって橋印ラミーを染める。
糊の付いている番手は事前に糊抜きをしておく。
うちにある四種類の番手すべてカセにして重さを量る。
水に浸し
染料を量っておく。とりあえず様子見で糸の重量の4%ほど用意する。
糸の重量の10倍の水を用意し一部で染料を溶かし、戻す。
濡らした糸を入れ、絞る→浸すを5分間繰り返す。
マニュアルでは3分間だけど濃くしたいときは長くすると良いとのことなので長めに。
5分後。ちょっと薄いかな・・・。
今まで何色か染めた感触だとこの時点で薄いと感じたらそのまま薄く仕上がるのでここで少し染料を追加する。
無水芒硝を熱湯で溶かしたものを加え絞る→浸すを5分間繰り返す。
その後もう一度無水芒硝を熱湯で溶かしたものを加え絞る→浸すを10分間繰り返す。
リアック染料は反応染料なのでここでフィキサー2を入れ色を固定する。
フィキサー2は強アルカリなので扱いに注意する。
その後また絞る→浸すを20分繰り返す。(マニュアルでは30分だけど予定より押してしまったので短くした)
20分後。
ここまでで染色は終了。水洗い→80度以上の熱湯で色が出なくなるまで洗う。
乾いたもの。
いいじゃないか。黄色のような淡色は最後の工程を多少短めに切り上げても大差ないのかも。
糸巻き機で巻く。いやあ染色は楽しい。これを趣味にしてる人がいるのもよく分かる。
この糸巻きに巻きつける作業がまた楽しいのだけどその様子はまた別の機会に。
ちなみにこの木製糸巻き、うちに100個くらいあるのでまだまだ糸染め放題。
棚がないのでこんな状態だけど。
次は茶系・青系かなー。混色もしてみたいのー。棚も作らないとなームフフッフフ。
リアック染料、オススメ。
コメント